感性を取り返す

コンテンツを消費する化物の雑記

ドラクエⅪで異世界救って考えたこと

私は1年に1回位、ゲームの中の世界を救わなければという義務感を強く感じる時期である、”勇者転生期”という期間がある。

前回の”勇者転生期”は大学一年の時にFF10、大学二年の時はドラクエⅧのリメイクだった。

基本的にゲームは大好きだが、時間を際限なく消費するので、本当にやりたいゲーム以外は控えるようにしていて、この二つは小学生の時にやったことがあり、ほぼ忘れてるが、懐かしく、面白いという確証があったからどっぷり時間を費やした。

今回のドラクエⅪは初めてやるソフトであり、面白いという保証はないけれど、まあドラクエシリーズだし、絶対面白いだろうという確信のもとスタートした。

案の定面白かったし、やっぱりやり始めると止まらない。

ドラクエをやり始める前日に、大学の友人と将来の展望について語り合うような機会があった為、意識も高まって、「うし、なんかプログラミングでプロダクト作って見るか!」みたいなこと考えてた矢先始めたので、最初は罪悪感が多少あったけど、もうやっていくうちに勇者としての自覚を持ち始め、全クリするまで3DSを手から離したくなかった。

 

しかしゲームとは言えど、ドラクエをやったことによって学んだことが大きい。

今回は割とシリアスに「自分は将来どのように働くのか」ということを考えている中で始めたのであった為、やっている途中に思うところがあったりもした。

例えば、地図のシステム一つとっても前作のドラクエⅧのリメイク版の街のマップと比べながら、

  • 絶対に外せない3年ぶりのナンバリングタイトルなんだから新規性もなければいけない
  • でも、従来のドラクエのファンを楽しませ、「やっぱなんだかんだ言ってドラクエだよな!」って思わせる様なシステムでなければいけない
  • とは言っても新しい世代、これまでやったことない世代に対しても「ドラクエってこんなに面白いんだよ!」と間口の広いシステムじゃないといけない

なんて話し合いが、もう身近で聞こえてくる様な考えられた仕組みになっているんだなと感じた。

日本が誇るコンテンツ産業の金字塔であるドラゴンクエストシリーズのナンバリングタイトルのゲーム開発を担当するなんて、もし自分がその立場にたったことを想像するだけでも冷や汗が止まらない。

少数先鋭の本当に優秀なスクエアエニックスの社員が極秘裏なプロジェクトとして一生懸命議論して、その結果僕の感動を生んでるって素晴らしい仕事だな!とか考えながらゲームをしていた。

 

やっぱりこれまでと圧倒的に違うのは、ビジネスモデルを考えたり、一個のプロジェクトについていろんな人と議論したり、本気で何かしらのものを作りだす経験をして、コンテンツっていうのは湧いてでてくるものではないというのを肌感覚でわかったから感じ方が変わってきたのかなと感じた。

結論としては、やっぱりどんなものとか限定せず、人を楽しませるコンテンツを作る側の人間になりたいのかもしれない。

今の世代(今提供されているコンテンツで楽しんだ僕)から次の世代(年代ではなく、今後遊んでくれる人たち)に自分が楽しいと感じたものが、形を変えて受け継がれると言った綺麗なシナリオの流れに乗りたいという意欲がちょっとある。

 

曖昧ではあるけど、今感じたことを残すにはこれが精一杯である為、またいろんなものに触れて新しく気づいたことを書き足そうと思う。